わかれうた
1977年9月10日発売
別項「シングル一覧表」に記載したが、前2作(「こんばんわ」「夜風の中から」)は、オリコン最高位が100位以下である。売上高の資料もない。もし、この歌が大ヒットしなければ、中島みゆきは歌謡界から姿を消していたかもしれない。前4作が1年に2回のペースで発売されているが、この作品は前作より約1年2ヶ月の空白期間がある。邪推すればヒット曲を発売するために試行錯誤があったのかも知れない。

[A面] わかれうた 作詞・作曲 中島みゆき 編曲 福井崚・吉野金次


  • 途に倒れて だれかの名を
    呼び続けたことが ありますか
    人ごとに言うほど たそがれは
    優しい人好しじゃ ありません

    別れの気分に 味を占めて
    あなたは 私の戸を叩いた
    私は別れを 忘れたくて
    あなたの眼を見ずに 戸を開けた

    わかれはいつもついて来る 幸せの後ろをついて来る
    それが私のクセなのか いつも目覚めれば独り

    あなたは愁いを身につけて
    うかれ街あたりで 名をあげる
    眠れない私は つれづれに
    わかれうた 今夜も 口ずさむ

  • だれが名付けたか 私には
    別れうた唄いの 影がある
    好きで別れ唄う 筈もない
    他に知らないから 口ずさむ

    恋の終わりは いつもいつも
    立ち去る者だけが 美しい
    残されて 戸惑う者たちは
    追いかけて焦がれて 泣き狂う

    わかれはいつもついて来る 幸せの後ろをついて来る
    それが私のクセなのか いつも目覚めれば独り

    あなたは愁いを身につけて
    うかれ街あたりで 名をあげる
    眠れない私は つれづれに
    わかれうた 今夜も 口ずさむ

    JASRACコード 095-5018-6

    中島みゆきの「ふられ節」の代表曲である。

    曲調はボサノバである。

    ヒットしていた当時、フジテレビの「夜のヒットスタジオ」に出演し、『アザミ嬢のララバイ』と2曲を披露したが、
  • それ以来テレビ出演はほとんどない。中島みゆき曰く「カメラに向かって歌うのは性に合わない」とのこと。

    「いつも目覚めれば独り」と独り寝の寂しさを歌っているが、独り身の男性の私としては「目覚めれば」ではなく、
  • 添い寝をしてくれる女性がほしい^^;

  • このリフレインが女性の心をつかんだのは間違いない。


    [B面] ホームにて  作詞・作曲 中島みゆき 編曲 福井峻

  • ふるさとへ 向かう最終に
    乗れる人は 急ぎなさいと
    やさしい やさしい声の 駅長が
    街なかに 叫ぶ
    振り向けば 空色の汽車は
    いま ドアが閉まりかけて
    灯りともる 窓の中では 帰りびとが笑う
    走りだせば 間に合うだろう
    かざり荷物を ふり捨てて
    街に 街に挨拶を
    振り向けば ドアは閉まる

  • 振り向けば 空色の汽車は
    いま ドアが閉まりかけて
    灯りともる 窓の中では 帰りびとが笑う
    ふるさとは 走り続けた ホームの果て
    叩き続けた 窓ガラスの果て
    そして 手のひらに残るのは
    白い煙と乗車券
    涙の数 ため息の数 溜ってゆく空色のキップ
    ネオンライトでは 燃やせない
    ふるさと行きの乗車券

  • たそがれには 彷徨う街に
    心は 今夜も ホームに たたずんでいる
    ネオンライトでは 燃やせない
    ふるさと行きの乗車券
    ネオンライトでは 燃やせない
    ふるさと行きの乗車券

  • JASRACコード 077-4355-6

    3枚目のアルバム『あ・り・が・と・う』に収録されている名曲である。
  • シングルもアルバムも福井峻氏の編曲で変わりなく、生ギター一本の伴奏である。

    中島みゆき自身は3度の引越のせいか、「ふるさとなんてどこにもないわ」と故こすぎじゅんいち氏との対談で語っている。

    自分自身がふるさとを持たないということで、逆にふるさとを追い求める歌詞が初期には多い。