このアルバムか発表された当時、私は大学3年生で、友達以上恋人未満の女の子とよく私の部屋でこのレコードを聴いていた。
このアルバムを聴くとその女の子のことを必ず思い出す。
今、どこにいるのかさえも知らないが、私のほろ苦い青春の一ページにこのアルバムはタイムスリップさせる。

このアルバムは「ふられ節」の曲が影を潜め、メッセージ性の強いものになっている。

編曲は1,3,4,8,9曲目をアコースティックギターの第一人者にして草分けの石川鷹彦が、2,5,6,7,10曲目を「愛していると云ってくれ」でも編曲を担当した福井峻が担当している。

ミュージシャンを下に列挙する。

A.Guitar,Banjo 石川鷹彦
E.Bass Thumb Picking Power
Perccussions 斉藤ノブ ベッカー
Saxophone Jake H. Concepcion
A.Guitar 杉本喜代志
Flute 砂原俊三
Keyboards 田代真紀子, 羽田健太郎
Drums つのだ・ひろ, 林立夫
A.Guiter Vocal 中島みゆき
E.Guitar 鈴木茂, 矢島賢

多くの楽器およびミュージシャンを使い編曲に趣向を凝らしている。

このアルバムのオリコン最高位は、1位。
題名 歌詞
曲調
解説
裸足で走れ
フォーク
暗喩に富んだ詞で難解。「裸足で ガラスの荒地を 突っ走れ」とは現代の厳しい世の中を渡っていくにはそれくらいの覚悟がいるし、そうせよという意味か?
タクシー ドライバー
フォーク
ふられ節。ふられた痛みを隠すために馬鹿騒ぎをしても癒えず、タクシードライバーの天気予報が今夜も外れた話と野球の話ばかりするやさしさに癒される。
泥海の中から
バラード
後悔するだけでは何も始まらない。謝るだけでは何も変わらない。振り返って歩き出せ。忘れられない罪は「おまえ」の前進の糧となる。
信じ難いもの
カントリー
前曲からのメドレーになっている。愛の言葉や誘い言葉ほど信じ難いものはない。寂しい夜には自分の耳さえ信じられなくなる。
根雪(ねゆき)
フォーク
ギター1本のアルペジオ。ふられ節。いつか時が経てば忘れられると期待している。題名からして忘れられないであろう、でないとこんな題名は付けない。
片想
フォーク
「目をさませ 早く 甘い夢から うまい話には裏がある」しょっぱなのこの歌詞は恋だけでなく普遍的な人生訓でもある。
ダイヤル117
フォーク
ひとりのさびしさに117に電話して声を聴いている。ダイヤル117は時刻案内である。夜ひとりで女が時刻案内を聴いている。想像を絶する孤独である。
小石のように
カントリー
「転がりだす石は16 流れはおもい次第」ここでいう「石」はみゆき自身で16歳で自立したことを伺わせる。余談だがコンサートで中島みゆきは当時オールナイトニッポンのDJをしていた時期でもあり、この歌を「電波の歌」と評した。
狼になりたい
フォーク
中島みゆきの曲には時として固有名詞が突然でて来る。この歌では夜明け間際の吉野家が舞台となっている。彼女を連れまわした挙句、「いい事」が出来なかった男の悲哀が痛切に歌われている。みゆきにはどうして男心がわかるのだろう?ふられた女心を歌わせたら右に出る者はいないだろうが、男心もよく知り抜いている。
断崖ー親愛なるものへー
ワルツ→
ジャズ
途中から転調する。「風は北向き」と聴くと北風を連想するが、よく考えてみると北向きに吹くのは南風。つまり春なのに心の中は吹雪。つまり春なのに心は冬のままということ。リスナーへの中島みゆきのメッセージ。
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