衝撃的なタイトルである。
内容も『うらみ・ます』や『エレーン』『異国』など重いテーマを歌った歌がこのタイトルを支えている。

レコードのジャケットも黒一色に白抜きで『生きていてもいいですか』とあり(反対側は枯野に陽が当たり、うつむいてすわっているのが重苦しさを感じさせる)、重厚感を醸し出している。

編曲は前アルバムに引き続き、後藤次利が1・2・3・5・6曲目を担当し、4・7曲目は後藤次利と中島みゆきが合同して担当している。中島みゆきがプロデューサーとして明記され、これ以降のアルバムでも中島みゆき自身がプロデュースしている。

伴奏も多彩で尺八が使われているのには驚く。

このアルバムのオリコン最高位は、1位。

題名 歌詞
曲調
解説
うらみ・ます
フォーク
「うらみます うらみます」とヴォーカルのみで始まり、ふられた女の怨念をあからさまに歌っている。後半の尺八の挿入が女の涙を連想させ効果的。
泣きたい夜に
カントリー
『アザミ嬢のララバイ』と同じく母性愛を歌っている。
キツネ狩りの歌
フォーク
このアルバムで唯一明るい歌。1990年から始める「夜会」ではしばしば歌われる。「キツネ狩りに行くなら気をつけておいき」と何度もいろんなパターンで歌っているが「キツネ狩り」とは何をさすのか?何かを暗喩しているのだろうが私には判らない。
蕎麦屋
フォーク
中島みゆきの歌の対象は想像上の自分であったり、リスナーへのメッセージであったりする。この曲の対象は中島みゆきのデビューから写真を撮り続けているタムジンこと田村仁氏である。落ち込んでいるみゆきを自らの失敗談で笑わし「わかんない奴もいるさ」と慰めている。
船を出すなら九月
バラード
これも一種の旅の歌である。夏の間、海水浴客でにぎわった後の九月にひっそりと旅立つ。ふられ節でもある。また、海を歌った歌であるが、必ずしも日本海と限る必要はないだろう。
~インストゥルメンタル
-
前曲に引き続いて挿入されているシンセサイザーの短い間奏。また、次の『エレーン』にそのまま引き継がれている。
エレーン
バラード
中島みゆきにはデビューしてから当分の間、定宿にしているホテルがあった。中島みゆき著の『女歌』にはそのホテルで出遭った日本では働き、死んでいった外人娼婦の話がある。それは小説であるが、その歌版がこの曲といっていいだろう。ただ、この曲からタイトルを取ったとするのは早計と思われる。このアルバム全曲に「「生きていてもいいですか」という根源的な問いかけがある。
異国
フォーク
ふるさとから拒絶されるのなら、そこは異国であり、「百年してもあたしは死ねない」。「ふるさとなんてない」というみゆきの心情を吐露した曲か?この曲はドラマ『北の国から』で純の親友・正吉が母親と離れるプラットホームのシーンで使われた。
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